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ビジュアルガイダンス 基本臨床手技
寺島裕夫 著
2014年4月1日発売
B5判●220頁●本文全頁カラー印刷
価格:本体6,000円+税
ISBNコード:978-4-287-11113-0
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簡便かつ迅速に,実践に役立つテクニックを学びたい若き多忙な医師のための基本手技解説書!

厚生労働省「臨床研修の到達目標」を網羅した26の基本的な手技を豊富なカラービジュアルで解説。必要な器材,具体的な手技,うまくいかないときの対処法,合併症の予防と対策など,手技に関する基礎知識を短時間かつ簡便に得て,しかも実践の参考になる,若き多忙な医師のために贈る充実の一冊。

◎豊富なカラービジュアルで,手技テクニックが一目瞭然
◎1つの手技あたり約10分,基礎知識をスピーディにつかめる
◎厚生労働省「臨床研修の到達目標」を網羅し,基本手技を漏れなくマスター
◎よく使用する主な薬剤,臨床材料,臨床器械など巻末ふろくも充実

【はじめに】寺島裕夫

 医学・医療の進歩は著しい。ほんの50年ほど前にさかのぼってみても,当時の医療は今日と驚くほど異なっており,輸血や経静脈栄養さえ安全性の担保されない医療行為だった。近年になるほど,進歩は加速度的であり,ともすれば,すべてを理解することはもとより,ついていくのさえ困難な時代となった。この進歩は,一つは医学という,サイエンスに基づく膨大な生命科学の知識の蓄積によるものであり,もう一つはアートとしての医療技術の高度化によるものである。どちらも医学・医療の両輪として欠かせない。
 膨大化する知識と技術を習得するために,現代の医師はこれまた膨大な時間を必要とする。知識の習得は,ある程度は卒業前の医学部の講義で可能であるが,技術を学ぶのは卒業後であり,卒業後は臨床医としての雑事に追われるため,多くの若手医師はその時間が持てない。消化しきれないまま,次に進まざるをえないこともままある。そのようなとき,簡便に基礎知識を得て,実践の参考になる書が望まれるところであるが,これまでなかなか目的にかなうものはなかった。この本はそのような目的で企画されたものであり,おおむね10分ほどで一つの診療行為の概要を知ることができるため,多忙な医師にも活用できる。詳しく学びたい方は注意書きまで読めば,ほぼ完全に当該処置に関しては十分な知識を得られる。また,ビジュアル重視で,技術的な説明文は必要最小限としているため,迅速な理解にも役立つと思われる。手技項目は厚生労働省の臨床研修の到達目標を網羅する形で選んであり,項目ごとに,必要な器材,具体的な手技,うまくいかないときの対処法,合併症の予防と対策などを記してある。
 本書の内容は2009年4月から2011年7月まで医学雑誌「レジデント」に連載した「基本臨床手技」をまとめたものであり,一部に加筆訂正を加えてある。また,実際の手技に際して参考になるよう,よく使用する主な薬剤,臨床材料,臨床器械などを巻末に掲載した。
 本書が若き医師の技術の進歩の一助となれば幸いである。

【目次】

はじめに
第1章 静脈採血
第2章 末梢静脈路確保
第3章 注射法
第4章 動脈採血
第5章 胃管挿入
第6章 導尿
第7章 結紮(糸結び)
第8章 局所浸潤麻酔
第9章 皮膚縫合
第10章 手術準備操作1:手洗い,ガウンテクニック,手袋装着
第11章 手術準備操作2:術野の消毒,ドレープテクニック,滅菌
第12章 皮膚切開,排膿
第13章 止血法
第14章 軽度の創傷処置
第15章 軽度の熱傷処置
第16章 創傷管理とドレッシング
第17章 包帯法
第18章 中心静脈路確保
第19章 腰椎穿刺
第20章 胸腔穿刺
第21章 腹腔穿刺
第22章 ドレーン・チューブ類の管理
第23章 気道確保と人工呼吸
第24章 気管挿管
第25章 胸骨圧迫
第26章 除細動
付録①主な薬剤
付録②臨床材料
付録③臨床器械
索引