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レジデント7月号 SOLD OUT |
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AB判112頁
価格:本体¥2,000+税 ISBNコード:978-4-287-81118-4
全ページカラー印刷 |
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特集●消化器治療薬の使い分け |
企画編集/糸井隆夫 |
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消化器領域には食道から直腸までの消化管,肝臓,そして膵胆道(膵臓・胆道)と多くの臓器が含まれる.良悪性を含めた消化器疾患の数は他の領域と比較して圧倒的に多く,当然日常臨床で遭遇する機会も多い.したがって,消化器診療においては比較的遭遇する疾患を中心に診断とあわせてその治療薬の知識を整理しておく必要がある.しかし他科も学ばなければならない若い医師がその膨大な情報量を習得する時間は限られている.そこで本特集は効率よく若い医師が消化器疾患の治療薬を学べることを目的として企画された.
消化器疾患のなかでも日常診療で最も多く遭遇するのは上部消化管に起因する症状であろう.そのなかで酸分泌抑制薬は最もよく用いられる治療薬であり,その使い方に関しては精通する必要がある.また世界でも有数の胃癌大国である日本においては上部消化管疾患とヘリコバクター・ピロリ菌感染との関係を避けては通れない.最近,ピロリ菌感染胃炎(慢性胃炎)に対しても保険適用が拡大されており,本特集ではこれらも含めて解説していただいた.興味深いことに,近年日本では食生活の欧米化と除菌によるピロリ菌感染率の低下に伴う胃酸分泌の増加により,胃食道逆流症(GERD)が増加している.2015 年の診療ガイドラインでは初期治療としてプロトンポンプ阻害薬(PPI)治療が推奨されていたが,PPI 抵抗性GERD が問題となっていることは最近のトピックスである.また,日常臨床では便秘や下痢やそれによる腹痛は下部消化管に起因するものも多く,その治療薬の使い方にぜひ習熟してもらいたい.炎症性腸疾患に初診時に遭遇することはまれであるが,紹介や転院により治療継続例を受け持つことはあるかもしれない.この領域も生物学的製剤が開発とともに急速に進歩しており,受け持った際に慌てないように新しい知識を備えてほしい.また,しばしば上下部消化管,まれに胆膵疾患に起因する疼痛に対しては鎮痙薬が必要となることが多く,その使い方を知っておきたい.
肝疾患においては分岐鎖アミノ酸薬の使い方はもとより,近年注目されているNAFLDやNASHに関してその病態と治療薬の使い方を知っておく必要があろう.また,急速に進歩しているB 型肝炎およびC 型肝炎に対する治療に関するアップデートな情報を知っておきたい.膵疾患は消化器疾患のなかでも遭遇することはまれであるが,腹痛,とくに上腹部痛のなかには急性膵炎や慢性膵炎(もちろん膵癌も)が含まれることを忘れてはならない.最終的に膵炎と診断された場合には蛋白酵素阻害薬や消化酵素薬をどのように使うかを知っておく必要がある.
本特集は,日本における豊富な経験を持つ各領域のエキスパートにより解説された,エッセンスの詰まった解説書である.数多くの消化器疾患において日常臨床で必要な知識がこの1 冊でほぼ網羅できる,まさに“All in One”の内容となっている.さらに,明日の診療からすぐに使えるように実際の処方例とその解説を盛り込んである.本特集が消化器診療に携わるすべての若い医師にとってお役に立てれば幸いである.
糸井隆夫
(東京医科大学 消化器内科学分野 主任教授)
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特集●消化器治療薬の使い分け……企画編集/糸井隆夫
特集にあたって/糸井隆夫
1. 消化管運動機能改善薬/大場麗奈・飯島克則
2. 酸分泌抑制薬/草野 央・後藤田卓志
3. 整腸剤(下痢・便秘薬)/河野 真・福澤誠克・糸井隆夫
4. 炎症性腸疾患治療薬/福田知広・長沼 誠・金井隆典
5. 鎮痙薬/日山 亨・岡 志郎・田中信治
6. 分岐鎖アミノ酸製剤の使い方/寺井崇二
7. NAFLD/NASHの病態と治療薬/鳥居信之・徳重克年
8. 抗ウイルス薬〜B型肝炎〜/朝比奈靖浩
9. 抗ウイルス薬〜C型肝炎〜/土谷 薫・板倉 潤・黒崎雅之・泉 並木
10. 蛋白分解酵素阻害薬/伊藤鉄英
11. 膵消化酵素薬/入澤篤志・土田幸平
■連載
◆患者さんとの接し方
・第113話 のどの違和感と喉頭鏡−検査をする医師が心がけること……星野達夫
◆ヨルレジ……編集/森 信好
・第15回 ステロイドの使い方……池田行彦
◆慶應循環器内科カンファレンス……監修/福田恵一
・第70回 肺動脈性肺高血圧症に対する肺動脈除神経療法……片岡雅晴
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